なぜ、ダイビングスーツは必要なのでしょうか?
ダイビングスーツに求められる基本性能は、保温と保護です。水中という非日常の環境において、相応の装備がなくては長く滞在することはできません。
体温より低い温度の水面下では、すぐに体温は奪われてしまいます。また、水中やエントリー、エキジットなどの際、自然環境の中では、岩やサンゴ、付着している貝類や生物たちによる怪我や毒物による炎症など、多くのリスクが待ち構えています。
ダイビングスーツは、そうした環境下でも安心、安全に過ごすために必要不可欠なのです。
日本の海は陸と同じように四季があります。北は流氷が接岸する北海道の海から、南は世界でも有数の珊瑚礁域を誇る沖縄の亜熱帯の海、そして、大都市に隣接する本州の温帯域の海。そこでは、バラエティ豊かな生物がさまざまな表情を見せてくれます。世界の海はもちろん、身近な日本の海でも地域や季節によって多彩な環境へと移り変わる魅力的な世界が広がっているのです。
スーツ本来の基本性能としての保温力や保護力は、こうした地域や季節、地形などの多様な自然環境により、求められるものが変わってくるのです。
さらに、「ダイバー」と一言でいってもダイビングスタイルはそれぞれ異なります。はじめて間もないビギナーと、10年で1000本の経験本数があるダイバーでは求めるものが違ってくるでしょう。暖かいリゾートを中心にダイビングを楽しむリゾートダイバーをはじめ、伊豆半島などで水中撮影をエンジョイするダイバーや、仲間たちと一緒に過ごす時間を大切にするダイバー、大深度や洞窟、沈船などのテクニカルダイビングに挑戦するダイバーなど、そのダイビングスタイルはさまざまです。
最近は、嗜好の多様化により、スーツに求められる機能も大きく変化してきました。基本性能が備わったギアとしてのダイビングスーツの高機能化はもちろんのこと、自己表現の手段としてデザイン性への要望もそのひとつです。世の中にたった一つしかない自分の感性に響くオリジナリティあふれるスーツ、そんなリクエストにもフレキシブルにお応えできるよう、豊富なデザインやカラーリングなどを用意して、カスタマイズを最大限可能にすることも大切であると捉えています。
私たちは、ダイビングの環境を問わず、どのようなダイビングスタイルでもぴったりとフィットする理想のダイビングスーツを目指して、日々開発に取り組んでいます。
ダイバーひとり一人の思いや願いにお応えすること。そのために、一着一着に思いを込め、快適で最適なスーツの実現を目指して、デザインと設計を重ね、熟練した高い技術力と最新の生産設備によって、つねに高品質なスーツづくりを心掛け、お届けすることをお約束いたします。
「このスーツが着たくて、ダイビングを始めました」というダイバーに出会えたら、どんなに素敵なことでしょう。
それぞれのダイバーの大切な一本をベストダイビングにするために、パフォーマンスを最大限に発揮できるスーツを追求し続けていきます。